今回はFUJIFILM X-S10のおすすめの設定について話していこうと思う。
X-S10を買っては手放し、手放しては買い戻しを繰り返し、通算3度 X-S10を購入している。
なんだかんだで使い心地の良いカメラで、下手にハイスペックなカメラにを購入するよりは、X-S10を使い込んだ方が初心者には優しいことは間違いない。
X-S10に限らず、FUJIFILMのカメラに共通するのが、ボタンカスタマイズ性の高さ。
プロやハイアマチュアと呼ばれる人もX-S10をカスタマイズし、サブ機として使い込んでいるケースも少なくないが、一方でカメラを始めたばかりの人やFUJIFILMのカメラに慣れていない人にとっては、とっつきにくい場面かもしれない。
そこで 他社カメラにも浮気しつつ、X-S10を3回購入した私のカスタム設定をご紹介したいと思う。
2022年11月現在のX-S10のカスタマイズ設定を備忘録の意味も込めて公開するので、皆さんの設定の参考にして貰えれば嬉しい。
なおファームウェアは最新のものにアップデートしてほしい。
ファームウェアが古いと一部設定ができない項目があるはずだ。
X-S10おすすめファンクション(Fn)設定
まずは設定画面を見ていただこう。
おそらくデフォルトの状態から半分以上変更しているはずだ。
一通りの設定をワンタッチで変更できるように意識して設定をしている。
では細かく解説をしていきたいと思う。
RECボタン→顔検出ON/OFF
写真撮影中に動画を撮ることはないので、RECボタンは顔検出ON/OFFを割り当てている。
シャッターから少し指を動かすだけで操作することができ、ファインダーを除きながらでも簡単に切り替えることができるので、個人的には一番オススメの設定となる。
被写体に合わせ頻繁に切り替える必要がある顔検出ON/OFFを操作しやすい場所に配置するのはマストだろう。
ISO→ISO(変更なし)
ISOについては変更なし。
露出、シャッター、F値の次に触る機会の多いISOということで、デフォルトのままにしている。
実際にはISOオートで運用していることが多いのだが、変更したいときに迷わず変更できるようにしている。
Qボタン→クイックメニュー(変更なし)
クイックメニューもデフォルトのまま。
クイックメニューの内容については後ほど触れるが、クイックメニューは直感的に設定を変更できるため、液晶を見ながらゆっくり設定を変更する場合はクイックメニューを多用するので、デフォルトの設定を残している。
Fn→ブレ防止モード
ファインダー横のFnボタンはブレ防止モードに変更した。
基本的に手ブレ補正は常にONにしているものの、写真と動画で設定を変更することも多い。
写真であれば、ボタンを押す毎に 手ブレOFF→常時→撮影時 を切り替えることができ、
動画であれば、ボタンを押す毎に 手ブレOFF→IBIS/OIS→IBIS/OIS+DIS の切り替えが可能だ。(純正レンズの場合)
手持ちと三脚を使い分けるユーザーには、特におすすめの設定となる。
T-Fn1〜T-Fn4 設定なし
タッチファンクションはOFFに設定している。
どうしても誤動作が多いことやできるだけ液晶画面は触りたくないということで、タッチファンクションは使用していない。
今のところは、クイックメニューとの組み合わせで、大きなストレスなく使うことができている。
AE-L→フォーカスモード
AELはフォーカスモードに設定している。
AELボタンを押すことで、MF・AF-C・AF-S の切替画面にショートカットすることができるというわけだ。
最近はカメラの露出補正が優秀なこともあり、AEL(露出補正の一時停止)を使う機会は少なくなっていると思う。
この記事の読者の皆さんの中にも「AELは押したことがない」という方もいるかもしれない。
とはいえ、全く使わないと断言できるほどではないため、判断が難しいところだろう。
そこで 私の場合は、シャッター半押しでAELが働くようにしている。
シャッター半押しをしていれば、構図を変えても露出は変わらないというわけだ。
AF-SとAF-Cで設定を切り分けることができるので、AF-CのときだけAELが効かないようにすることも可能となる。
AF-ON→AF-ON(変更なし)
なんとなく カッコイイからという理由で親指AFは残している。
ただ ココについては正直悩んでいる。
シャッター半押しでも十分対処のできるし、AFモードを割り当てるボタンがない。
被写体によって使い分けたいのがAFモードとなる。
シングルかゾーンか、トラッキングをするか否か。
家族や子供の写真を撮るとなると、切り替えながら使っていきたいところで、ショートカットに設定しておきたいメニューの一つだ。
Fn-D→デフォルト(Mモード時露出)
ファンクションダイヤルはデフォルト(Mモード時露出)に変更した。
Mモードはあまり使わないので、あまり気にしてはいないが、Mモード時にシャッターやF値・ISOといった小難しい話抜きで簡単に露出補正ができてしまう便利機能だ。
Mモード時以外は、ダイヤルを回すとフィルムシミュレーションの切り替えができる。
なんだかんだで、このファンクションダイヤルでフィルムシミュレーションの変更することができるのがX-S10一番の特徴と言っても良いだろう。
おすすめクイックメニュー設定(写真)
撮影モード | フォーカスモード | AFモード | ISO感度 |
測光 | 画像サイズ | 画質モード | ダイナミックレンジ |
顔検出/瞳AF設定 | ブレ補正モード | フィルムシミュレーション | LCD明るさ |
基本的にファンクション設定+αの設定にしている。
要は「今どんな設定になっているのか一目で確認でき、必要であれば設定の変更もできる」というわけだ。
せっかくクイックメニューとファンクションボタンがあるのに同じような項目を設定するのはもったいないと思われるかもしれないが、一般的なユーザーやカメラを始めたばかりという方には、この設定の方が直感的で使いやすい。
ファンクションボタンの割当を忘れても、クイックメニューで救済できるというわけだ。
12項目で普段使う機能や設定は網羅できると思うので試して欲しい。
おすすめクイックメニュー設定(動画)
撮影モード | シャッタースピード | ISO感度 | AFモード |
動画モード 解像度/アスペクト比 | 動画モード フレームレート | 動画モード ビットレート | フォーカスモード |
FULL HD ハイスピード撮影 | 動画クロップ倍率固定 | ブレ補正モード | ブレ補正モード ブースト |
動画のクイックメニューは、ファンクションに割り当てることのできない設定変更をメインに割り当てている。
なので どちらかと言うと、動画のクイックメニューの方が重要だ。
基本的な考え方は、写真のクイックメニューと同じで、今の設定を一目で確認できるということ。
この内容だとフィルムシミュレーションの確認ができないのが悩みどころなのだが、今はこの設定に甘んじている。
クイックメニューを16個にすれば解決できるのだが、他に割り当てたい設定が無いので、やや妥協しているポイントだが問題なく使えている。
その他おすすめ設定
ファンクション設定やクイックメニューに入れることはできないが、X-S10には他にもおすすめの設定がある。
いくつか紹介するので、好みの設定があれば試してほしい。
AF+MF ON
AF-Sで撮影をしているときに、思ったところにピントが来ない時やピントの微調整を行うときに便利な設定。
AF-Sでピントを合わせた後に、AFON(シャッター半押し)を押したままでフォーカスリングを動かすとピントの微調整を行うことができる。
寄って撮影をするときに便利な設定となる。
メニュー → フォーカス設定 → AF+MF → ON
MFアシスト ピーキング
MFでどこにピントが合っているかを表示してくれる設定で、上記のAF+MF ONと併せて使いたい。
X-S10にはいくつかMFアシストの設定があるが、ピーキングが一番使いやすいだろう。
ピントの合っている箇所を赤や黄色(色の設定は可能)で表示してくれる。
被写体の色に合わせて色の変更もできるので、マイメニューに登録しておくと便利だ。
メニュー → フォーカス設定 → MFアシスト → フォーカスピーキング
フォーカスチェックON
MFを行う際にフォーカスエリアを拡大表示してくれる設定で、MFを使うならONにしておきたい。
フォーカスリングを回すだけで拡大してくれるので、拡大するアクションを省くことができる。
MFアシストピーキングと併用すれば、ピントの微調整も簡単になるだろう。
メニュー → フォーカス設定 → フォーカスチェック → ON
タッチパネルモード AF
撮影中にタッチパネルに触れたときの動作の設定。
ピントを合わせたいところをタップするだけでOK!
よりスマホライクな撮影を楽しむことができるだろう。
一方でファインダーを使った撮影が多い場合は、あまり使わない設定となるので、状況に合わせて変更していきたい。
メニュー → フォーカス設定 → タッチパネルモード → AF
撮影画像表示 OFF
これはテンポ良く撮影したいときにおすすめの設定となる。
シャッターを押した後の撮影画像の確認をOFFにすることで、タイムラグを無くし次々に撮影することができるというものだ。
ただ きちんと撮影できていることが条件となるので、撮影ミスが少ないと思われる場面では良いが、ミスが許されない場面では積極的に使わない方が良いかもしれない。
メニュー → セットアップ → 表示設定 → 撮影画像表示 → OFF
クイックメニュー背景 透過
クイックメニューを開いたときの背景の設定項目となる。
ブラックと透過を選ぶことができるのだが、おすすめは透過だ。
透過にしておけば、わずかではあるが設定を変更した結果を確認することができる。
効率良く設定変更するためにも、変更内容の反映結果を見ながら行うほうが良いだろう。
写真メニューと動画メニューそれぞれに設定があるので、両方設定するのを忘れないように気をつけよう。
メニュー → セットアップ → 表示設定 → クイックメニュー背景設定 → 透明
AWB-LOOK設定 押下切り替え
オートホワイトバランスの動作を一時的にロックする機能で、使う場面は限られるかもしれないが、押下切り替えにしておくのがおすすめだ。
例えば物撮りなどで光が一定の場面でも、オートホワイトバランスだと色味が変わってしまうことも少なくない。
AWB-Lの設定を押下切り替えにしておくと、途中で色が変わることもないので、より撮影に集中できるというわけだ。
メニュー → セットアップ → 操作ボタン・ダイヤル設定→ AWB-LOCK設定 → 押下切替
【まとめ】フジフィルムX-S10おすすめ設定
ということで 今回は、FUJIFILM X-S10 のおすすめ設定についてお伝えしてきた。
今回ご紹介した設定は どちらかと言えば、初心者向きの設定となる。
他社カメラにも浮気した上で使いやすいように練り込まれているので、設定の参考にしてもらえると幸いだ。
X-S10のおすすめ設定となるが、X-E4やX-T4でも似たような設定はできるので、ぜひ試してほしい。